「家計簿アプリ、結局上手に使いこなせない……もっとシンプルに家計を管理する方法があればいいのに」
こんなお悩みを抱えている人も多いかもしれません。レシートの読み込み、銀行口座などとの連携登録、重複している数字の微調整と意外とやることが多い「家計簿アプリ」。
この記事では、「もっといい管理方法ないの?」と悩む人に、エクセル家計簿で叶えるシンプルな家計管理方法をご紹介していきます。
エクセルで家計簿を作るメリット
家計簿をエクセルで作るメリットを解説していきます。手書きで家計簿を付ける人や、家計簿アプリを使う人が多いなか、エクセルで家計簿を作るメリットはどんなことがあるのでしょうか。ここでは4つのメリットを順に解説していきます。
コストがかからない
家計簿アプリは、結局有料版にしないと不便な点も多いもの。エクセルなら既にパソコンに入っているケースがほとんどのため、追加で費用がかからない点は大きな魅力です。
カスタマイズしやすい
家計簿アプリは入力形式や項目が固定されていることが多いです。「ちょうどいい分類項目がなくてしっくりこない」ということもあるのではないでしょうか。
エクセルなら自分の生活に合わせて自由に設計できます。たとえば「食費を細かく分けたい」「副業収入を管理したい」など、自分にフィットした形に調整ができます。
また、最初に決めた項目から随時変更することも可能。この自由度がエクセル家計簿の魅力です。
可視化できる
グラフ機能を使えば、支出の割合や推移を一目で把握できます。簡単な操作で、月ごとの推移や項目ごとの推移をグラフ化することができます。
毎月の「見える化」は家計改善の第一歩。グラフを設定するのは手間だと思われがちですが、最初に設定してしまえばあとは日々の支出を入力するだけで勝手にグラフに反映させることもできます。
記録を長期間保存できる
アプリはサービス終了や仕様変更のリスクがありますが、エクセルなら自分のパソコンやクラウドに保存でき、長期的に利用できます。
たとえば、過去10年分のデータを蓄積し、ライフイベントごとの家計の変化を比較することも可能です。
エクセルで家計簿を作る手順
テンプレートを使ってみる
最初からゼロで作ると挫折しやすいため、まずは無料で配布されているテンプレートを活用するのも1つです。簡単な関数が埋め込まれているものも多く、入力しながらエクセル家計簿に慣れることができます。
カスタマイズしてみる
数か月運用してみて「もっとこうしたい」と感じたら、列や行を追加してアレンジします。
例:
- 食費を「外食」「自炊」に分ける
- クレジットカード別に支出を管理する
- 月々の生活費と年間特別費を分ける
こうした調整ができるのもエクセルの強みです。
エクセル家計簿ではバランスシートも作成してみて
家計簿は「収入と支出の流れ」を記録するものですが、同時に「資産の全体像」を把握することも重要です。そのために役立つのが「バランスシート(貸借対照表)」です。
バランスシートとは
資産(現金・預金・投資)と負債(住宅ローン・教育ローンなど)を整理し、純資産=資産-負債を把握するための表です。
家計簿だけでは分からない大きなお金の流れや傾向を確認することができます。
バランスシートを作成するメリット
- 家計の健全度が一目でわかる
- 投資や繰上返済など、次のアクションを考える判断材料になる
- 年ごとに比較して資産形成の進捗を確認できる
バランスシートの作成方法
- 左側に「資産」を記入(現金、預金、投資信託、株式など)
- 右側に「負債」を記入(住宅ローン、教育ローン、カードローンなど)
- 「資産-負債」で純資産を算出
- 毎年1回は更新し、家計簿と一緒に管理する
バランスシートのイメージ例:

FPの視点から見ると、日々の収支管理と同じくらい「資産の棚卸し」が大切です。家計簿とバランスシートをセットで運用することで、長期的な資産形成に大きな差が生まれます。
まとめ
エクセル家計簿は「無料で始められる」「自由にカスタマイズできる」「長期保存できる」という点で、非常に実用的な家計管理ツールです。さらに一歩進んでバランスシートを作成すれば、家計の全体像を把握でき、将来に向けた資産形成の道筋が明確になります。
「家計簿をつけても続かない」「お金の流れが見えにくい」と感じている方は、ぜひエクセルを活用してシンプルで持続可能な家計管理を実践してみてください。FP直伝の方法で、あなたの家計に新しい視点が加わるはずです。
